不健康でも母である

精神的な部分も含め、自分の思ったことを正直に更新しています。

適応障害のことがよくわかる本を読んで



新版 適応障害のことがよくわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)
新版 適応障害のことがよくわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)
講談社


前書き

一昔前までは、適応障害は「まじめで頑張りすぎる人」がなりやすいといわれていた。


しかし、近年では「社会経験不足や困難な経験が少ない人」が、


「耐えられず、打たれ弱い」から適応障害になるケースが増えてきている。


第一章「ストレスに適応できず起こる病気

適応障害とは、ストレスに適当できないときに何かの症状が出る病気と健康の合間にある症状である。
適応障害の特徴としては、ストレスの原因がハッキリしていることが多く、半年以内に治る人もいます。ストレスの原因はハッキリとしていますが、症状は様々なものがあります。

身体症状 ・倦怠感・頭痛・腹痛・不眠など

精神症状 ・抑うつ・不安・過敏・焦燥感・混乱・絶望・気力や体力低下など

行動面  ・遅刻・欠席・成績低下・犯罪など

原因となるストレスが起きてから3か月以内に発症
早期にストレスが取り除かれれば、半年で治る。
長期になると慢性化してしまう。


症状は大きく分けて6タイプある。

抑鬱タイプ:涙もろい・憂鬱・絶望・思考力などの低下

不安タイプ:漠然とした不安を持ってしまい、神経過敏症のような症状が出る

混合タイプ:上記の2つを合わせた症状

素行タイプ:犯罪のスリル・家庭内暴力など反社会的な行動をしてしまう

情緒素行タイプ:子供に多く、不登校などになりやすい

特定不能タイプ:身体症状と引きこもり等。統失と間違われやすい状態

重症化すると他の病気が発症してしまうことがある。
医師は症状から病名を付け、適応障害は特定の病気の基準より低いものの、
症状としては強いときに付けられやすい。
症状が出始めた3か月以内に何があったかを思い出し、対処する必要がある。


第二章「多くの人は抑うつと不安が主な症状に」

抑うつ

いつも抑うつ状態であるようになっていく。
以前は新社会人が発症しやすい5月に抑うつの人が多かったので、
五月病と間違われることがあった。
しかし、五月病という判断は間違っており、
4月から仕事を始めて5月にストレスから症状が出始めていたというケースがある。
ストレスから用うつ状態になり、徐々に対応できなくなっていく
上記で説明したような症状が出始め、
2週間以上抑うつが続いてしまうと鬱状態と言われるようになる。

不安

夜になると不安がふくらんでくる。
一日中不安定だが、好きなことなどがあると元気になる。
しかし、それ以外の時は抑うつや不安を感じた状態が続く。


朝、寝た気持ちにならにならない。
  熟睡した気持ちになれず睡眠障害と言われることがある。
昼、周囲のことが気になり、過敏になり落ち込みやすい。
  イライラしやすくなり、情緒不安定になりやすい。
夜、天候が暗くなってくると自分の心も暗くなってくる。
  つらかった出来事を思い出し、泣いてしまうこともある。
  小さなフラッシュバックや孤独感で泣いてしまうこともある。

気分不安定

状況によっては普通に過ごすごとができる。
気分の浮き沈みがあり、気分反応性にも似ている。
気分反応性とは、物事に対して過敏に気分が反応してしまうことである。

素行の障害

破壊・無謀・暴力・迷惑行為・反社会行動を繰り返してしまう。
本人は、それが悪いこととはわかっているが、
自己否定や自己評価の低下による投げやりや、焦燥感・怒りで、行ってしまう。
アルコールや嘘などもこれに含まれています。

依存

薬物やネットに依存をするという問題が起きる。
向精神薬:必要以上に飲んでしまったり、必要がないのに飲んでしまう。
違法薬物:覚せい剤や麻薬を使ってハイになることを覚え、抜け出せなくなる。
ストレスがたまると、気分転換しようとハイになれる薬物に依存(乱用)をする。
アルコール:重症化しやすく、量や時間をコントロールできなくなる。
ストレスで寝れず、お酒に頼ってしまうことで、アルコールに依存をする。
ネット:ゲームなどに夢中になり、やめることができなくなってしまう。
依存の対処法はとても難しく、本人が行動して治るものではないので、
周囲や家族の働き(サポート)が必要となる。

身体症状

肩こり・不眠、体の不調もある。
体の症状が出てくるが、ストレスで症状が出ていると自覚できないこともある。
虚脱感があり怠いのに、神経が高ぶって寝れないなどの睡眠障害が起きる。
緊張している状態が続き、肩こり腰痛など身体的な症状が出る。
平均7時間前後の睡眠が一般的だが、睡眠障害に陥ると以下の4つのタイプになりやすい。

  1. 早朝覚醒:早朝に目が覚めて寝れない。うつ病に多い。
  2. 昼夜逆転:リズムが崩れてしまった状態。欠席遅刻をしてしまう。
  3. 過覚醒:神経過敏になり、なかなか寝付けない。
  4. 過眠:寝ても寝足りない。非定型鬱病に多い。

表面上に会わられにくいので、「怠け者」と思われやすい。
怠け者と思われてしまうことで、更に悪循環に入ることもある。

第三章「原因はストレスと本人の資質による」

ストレスは、心・体・行動に出る。
心に負担が行き、焦りや緊張、混乱を起こし、
体が震えたり、動機や過呼吸などの症状が出始める。
それを対処するために、行動として泣いたり飲酒をし始めるようになる。


ストレスには、色々な種類がある。
親子・配偶者・兄弟などの身内の関係から、恋人や職場など。
場所・原因は人それぞれだが、適応障害は原因がハッキリしているので
そこを対処していくことが大切だ。


ストレス耐性の強弱だけじゃなく、個人の気質も発症に関係している。
まじめで努力家だからこそ、適応障害になる人もいれば、
周囲の評価を気にして、過剰に意識をして発症する人もいる。
また、体質にも関係しており、自律神経のコントロールができていない人は、
適応障害になりやすく、動機・眩暈・低血圧・頭痛に陥りやすい。
不安になりやすいものは身近にある
炭酸ガス
もともと炭酸が苦手な人が炭酸を飲むと、
血中の炭酸ガス濃度が高まり、パニックになりやすい。
カフェイン
カフェイン過敏症の人も多く、動機・息切れが起きやすい。


第四章「正しい診断は適切な治療に繋がる」

他の精神疾患を検討しながら

医師は適応障害から重度の精神疾患に陥らないかを心配しています。
最初は我慢や誰かに相談することで感知することもありますが、
そうならずに重症化してしまい、カウンセリングを受けることになることも。


我慢することで、自分なりに対処を見つけていい方向に行くこともある。
カウンセリングを受けることで回復をすることもあるが、
カウンセリングはカウンセラーが主治医なので診断や服薬を処方することができない。
また臨床心理士の資格がないカウンセラーもいるので注意が必要である。
家族や信頼している人に相談をすることで、回復する可能性と回復しない可能性もある。
気のせいなどを相手に言われることで逆効果になることもある。
逆に吐き出すことで、自分の中のキャパシティーが落ち着くこともある。


病院に通院する際は、クリニックや係りつけの主治医に相談をして、
どこの病院に行くべきかを一緒に決めてもらうこともお勧めである。
内科などで、身体の異常を見てもらい、そこから精神科に行くこともあるが
問題がないといわれてしまうこともある。
精神科は敷居が高いと思われる人も多いが、近年ではクリニックも増えてきているので
自分に合うとおもうところを探し、問診を行ってもらおう
主治医も人間なので、相性はある。合わないと思ったら別の精神科に行くことも視野に入れよう。

まずはストレスの原因をつきとめる

ストレス耐性を高めるために2つの治療方法を行う必要があります。

精神治療法:カウンセリングを受けていくこと

薬物治療法:不安などの軽減。不眠の改善を行う

ストレスが分かれば、三通りの治療方法に変更することができる。

カウンセリング等でストレスが分かった場合は、

解決をするための行動を起こします。

解決できない原因の場合は、考え方を変えます。

不安・抑うつを改善させるための薬の使い方

主に三種類の薬を使っていく。


(薬品名がたくさん出ているので気になる方は実際本を見てください)


抗うつ薬・抗不安薬・睡眠薬を使っていく。



・今私が使っている薬を参考にしてみよう。
朝 :フルボキサミン (憂鬱な気分や不安を改善するお薬)
   エチゾラム   (不安を和らげ、寝付きを良くし、緊張をほぐす)
頓服:エチゾラム   (〃)
夜 :フルボキサミン (〃)
   エチゾラム   (〃)
   フルニトラゼパム(睡眠薬。寝つきを良くします)
   ミルタザピン  (憂鬱・不安を改善するお薬)
   エビリファイ  (不安・緊張・興奮・易刺激・憂鬱など全般を改善)


・次に本に書いていることを参考にしてみよう
抗うつ剤とは、効果が出るまでが長いが、副作用が出るのは早い。
服用を勝手にやめてはいけない。
ルボックス(フルボキサミン)は、SSRI抗うつ剤
SSRIとは、アクティベーション症候群のことで、
イライラ・興奮・衝動性が高まっているときに服用することは注意が必要である。


抗不安剤とは、長時間型が多く、短時間型は服用しすぎると依存の危険がある。
デパス(エチゾラム)は、短時間型
眠気・倦怠感・注意力の低下を起こすので、運転は禁止
使用を途中でやめると、吐き気・耳鳴り・痙攣などの離脱症状が起きる可能性がある。


睡眠薬とは、入眠・覚醒障害の人には超短時間型、熟睡障害には中間型を使う。
サイレース(フルニトラゼパム)は、中間型である。
依存の問題がある。


他にも、
些細なことに大きく反応するような気分の不安定に使う
気分安定薬(リーマス:リチウムなど)や、
主に統失に使用するが、不安や抑うつに使うことがある
抗精神病薬(エビリファイなど)がある。


私が飲んでいるエビリファイは、非定型と言い、
肥満の副作用があるので、糖尿病の方は使用ができない。


どんなものにしろ、自己判断でやめてしまうことは良くない。
再発だけではなく、効果が低下したり、副作用が出やすくなる。


第五章「精神治療と生活治療で再スタート」

カウンセリングを中心に

問診だけでも改善することがある。
しかし、病院も種類があるので自分に合う病院を探そう。

  • 精神科:精神の病気を診療している。重症化など。紹介状が必須な時がある。
  • 心療内科:従来は心身症だけだったが、近年は全般を受け付けている。
  • メンタルクリニック:精神医や臨床心理士が開業しており、臨床心理士の場合は薬は無い。
  • プライマリーケアクリニック:総合病院などと連携していることが多い。介護など健康面全般を幅広く扱う。

支援治療
問診を受けること自体が、支援治療になる。
自分を知り、主治医が介入し、助言などを行う。
その結果、自我意識や適応力が上昇されていく。
認知治療
考え方を変えることで、結果を良くしていく治療。
自動思考(最初のイメージ)が悪すぎても、冷静に考えることで、
通常の認知をすることができ、結果落ち込みを緩和することができる。
ストレスは受け取り方次第で変わるので、ノートに書いてみるといい。
マインドフルネス瞑想
不安・抑うつタイプにお勧めの治療方法の1つです。
呼吸に集中して、今の自分の状態を感じつつ、今の環境音もすべて受け入れる
暑いなど色々な邪念が生まれると思うが、回避行動などはせずに受け止める
これを毎日朝晩10分行う
暴露治療
ストレスと向き合うことを暴露治療と言い、PTSD・不安・恐怖症に用います。
適応障害の人は、回避行動を起こすことが多々ありますが、
心の箱にストレスを入れて抑え込むことはせずに、
トラウマとなった場所に行くなどの行動をし、もう何も起きないと実感をする。
回避をしないため、ストレスは溜まりますが、
日記などに書き、経過を書いていくことで、「もう大丈夫なんだ」と認識をし、
何も起きないことが明確になることでトラウマが減るという方法です。

日常治療

朝:日光に当たることで体内時計がリセットされる
  休日であろうとダラダラしないで無理ない程度に動くこと。
昼:お菓子の買いだめはしない(非定型うつに多い甘いもの大量摂取)
  昼寝は20~30分程度
夜:入浴や深呼吸でリラックス


VDT症候群に注意(スマホなどの液晶を見すぎることで疲労や集中力が低下する)

周囲の人の働き

励ますことより休まさせることに専念をしよう
本人は休んではいけないと罪悪感を持つかもしれませんが、
休ませることが適応障害を治療していくために必要なことです。
うつ病や不安症になる前に行動をしましょう。

  • 気持ちの問題だ
  • 甘えるな
  • 頑張って
  • 温泉でも行こう
  • 病気を治してから
  • 薬を飲めば大丈夫

は、本人を傷つけてしまう可能性があるので気を付けよう(NGワード)

職場のケア

メンタルヘルス対策が求められる状態になります。
健康管理室や外部の医療関係と連携を取り、本人のケアに努めていきましょう。

自殺予防

抑うつがあると自殺の危険性が高くなる
鬱の人のほうが確率は高く、適応障害の人は考える時間は短い。
しかし、抑うつ状態の時は自殺を考えてしまうため、油断はできない。
自殺を考えていても、ひきがねになるのは孤独にすることです。
他者が声をかけることで、自殺をとどまったケースも多くあります。
あえて話題を避けず、具体的な危険性を考えましょう。
深刻な場合は複数人で、しかるべき職に任せることも大切です。
(いのちの電話・よりそいホットライン・心の耳など)

回復①

回復は新しい自分のスタートです。
薬物治療と精神治療を続けることで、ほとんどの人は回復していきます。
また、患者さんの中で回復した人の中には大きな変化と遂げた人もいます。
それは「ストレスに負けない」ということです。
重症化してしまい、他の症状や病気になった方もいます。
なので完璧ではありませんが、回復すると元より強い自分になれると思うと
少し気持ちが晴れてきますね。

回復②

大切なのは何よりも本人が「よくなりたい」と思うことです。
マイナス思考をなくし、将来のことをマイナス思考なしで考えれると
どんどん回復に繋がっていきます。



以上が今回読んだ「発達障害のことがよくわかる本」の内容でした。
自分が振り返る際にわかる程度に書いていますが、
本の中身はとても詳しく、イラストで説明がされているので、理解もしやすかったです。
図書館や通販、書店にて、試しに数ページ読むだけでも違うと思います。
是非、本選びの参考になれば嬉しいです(o^―^o)