不健康でも母である

精神的な部分も含め、自分の思ったことを正直に更新しています。

精神分析的 人格理論の基礎を読んで

改訂 精神分析的人格理論の基礎―心理療法を始める前に
改訂 精神分析的人格理論の基礎―心理療法を始める前に
岩崎学術出版社

この本について

この本を読む前に、知っておかなければいけないことがある。
1.この本は数カ所の大学で講義しながら作られた原稿を基にして2008年に作成された。
2.第一章からみて分かる通り、または目次を見て分かる通り、
  この本は、私がよく読むアドラー心理学ではなくフロイト心理学である。


フロイトとはどのような人なのか

1887年に、神経科で催眠治療を行なっていた人である
催眠治療とは半睡半覚醒状態で暗示をかけて症状を取る方法です。
催眠治療中は本人が意識していないこともは話し出します。
ありのままを話してから完全覚醒すると気持ちが楽になります。
結果、ヒステリー特有の身体症状が徐々に消えていくという治療法です。
しかし、催眠治療は止めてしまうと再発してしまうことに気づき、
催眠治療には限界があると思ったフロイトは自由連想法という方法を作り出します。
毎日患者は医者が見えないところで思ったことをなんでも話すというものです。
試行錯誤をしていく中で、「人とはどうなっているのだろうか」と考えていき、
それがフロイトの人格論になっていったのです。


第二章 構造論

1.自我、エス、超自我

1)私の位置付け

「私は〜で、〜のような人間だ」と自己紹介をしても、

それは「自分は〜だから、〜でなければならない」という位置付けをしているだけです。
このことをフロイトはダス・イッヒ(Das Ich)と名付けました。
ダス・イッヒでいるためには本来の自分を閉じ込めなければならない。
出してはいけない自分は催眠の時に出てきます。
これをダス・エス(Das Es)と名付けました。

2)「私ではないもの」エス

日本語に訳すと「内なる異境」となるとニーチェは伝えています。
自分の中にあるけど自分ではない、自分が知らない世界だという意味です。
エスを他の言葉に表すと、ラテン語ではThe ego にほんごにすると自我となります。
また人格がないことからhe.sheでもなく、The・it、itとなります。

3)自我は機能する

自我には2種類の意味があるようです。
1つは、私はこういう人であるというアイデンティティ。
1つは、エスで抑えているだけで気づいている人格の他に、
    自分でも気づいていない人格を表しています。

4)健全な自我とエスの関係

患者を見ていると健全者が閉じ込めずにいることもエスに閉じ込めている人もいる。
フロイトが診ていた患者の多くは貴婦人だったため、性を閉じ込めている人が多かった。
しかし、周りの人を見てみると「モテたい」など貴婦人が言えないことを言っている。


貴婦人はダス・イッヒにある気持ちが限界突破して
病気になったと言ってもいいのではないだろうか。と、私は思う。


言える人、言えない人の違うはどこにあるのかをフロイトは次に考えた。

5)超自我

閉じ込めが厳しい人と緩い人がいると、どう違ってくるのかということになる。
イーバー・イッヒというものをフロイトは想定した。
エゴをTheEgoと訳すなら、こちらはスーパーエゴ(SuperEgo)となる。
ダス・イッヒとダス・エスの間に監視役としているのがスーパーエゴである。
この監視役が厳しければ厳しいほどエスに抑え込まなければならない。
しかし、スーパーエゴが緩い人は監視が、
「当たり前」「普通」と思っているので
エスに押さえ込むことがない。
これが厳しい人と緩い人の超自我による違いである。


私自身、自覚があるけど抑え込んでいる部分もあり、
自覚がないが気づいたらや第三者から言われる人格がある。
これはきっとエスに閉じ込めている私の人格なのではないか、と思った。

自覚がある分は対処は可能だが自覚がない部分は対処ができない、
対処をするために引き続き読んでいこうと思う。


2.意識、無意識、前意識(局所論)

1)前意識の重要性

意識とは、今望んでいることや思っていることを言います。
前意識とは、自覚しようと思えば思えるもののことを言います。
普段は自覚していないけど、しようと思えばできる領域です。
例えば、車の運転をしている時に意識して
「今からブレーキを踏む」なんて思わないですよね。
慣れで行っていることも前意識に含まれます。

2)前意識の欲求や感情

前意識で「うっかり」を行うこともある。
例えば、図書館で借りた本を返すために玄関に置いたはずが
うっかり忘れてきてしまうこと。
これには前意識の中に(もう一度読みたい)などがあるからだ。
この前意識の欲求や感情は、早めに気づけるようになることが重要だ。
例えば仕事や面接で自覚ができるようになると対処が早く行うことができる。
また後々気づいた時に訂正することもできる。


3)構造論と局所論ー両論の関係

自我・エス・超自我、意識・無意識・前意識は以上である。
機能がうまく動いている人は上手に自己表現ができる。
できない人、猛烈に押さえ込んでしまう人は、
ヒステリーのような身体症状が出たり、衝動的行為になったり、
自分ではわからないという行動をとってしまう様になる。
普段調整がうまくいっている人でもキャパオーバーをしてしまうと、
上記の様な行為を行ってしまうことがあります。


第3章 力動論理的観点:自我の諸機能

2)防衛本能

フロイト心理学での防衛本能とは外部からの防衛ではなく、
内面のことを指している。
エスに隠している感情を無意識領域で抑えるが、それでも出ようとする場合は、
前意識で制御をする、それでもダメな場合は意識の中で制御をする。
という、段階を踏んで制御を行うことだ。


3)適応機能

適応機能は外側に向かって働く機能です。
現実検討をし、何をするか考え、どう振る舞うのか。
どう生きて、どう動かして、どう使っていくのかというのを適応機能と言います。


機能と機制

防衛と適応が厳しい事を抑圧と言いますが、
抑圧というメカニズムが厳しすぎると、自分の中にあるもの全てを抑圧してしまいます。
「何が食べたい」について、「あなたの決めた通りでいいです」など、
自分の意思をなくします。
一時期の私もそうでしたし、今でも私は二番目に食べたいものを聞きます。


自我機能のまとめ

内面の自分の調整が上手くいってないと、


そこにエネルギーが持っていかれてしまいます。
防衛活動の方に自我がたくさん集中しなければならない場合
(内面で思っている事を出さずに防衛を貼り続ける事)
そちらにエネルギーがとられてしまい、他のことが疎かになります。
そのため、内面と外面の両方のバランスが取れるようになることは重要です。
(防衛本能と適応機能を見よう)




この本には沢山の専門用語があり、
それを全て噛み砕いて日記にまとめてみようと思いましたが
私の解釈が誤っていることも多いと思い、これにて断念をしようと思います。



次回待ってろ…!絶対理解できるようになってみせる…!
(専門の大学に行かなきゃ無理そう)